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そこに幸せのEクラス・ライフはあるのか?
「クリーンディーゼル」の真実!

PART 02 
メルセデス・ベンツ E320 CDI アバンギャルド

いまこそ、
クリーン・ディーゼルエンジン搭載の
E320CDIを狙え!

 W211(先代Eクラス)は2006年8月にマイナーチェンジが実施されている。実はこのとき、日本市場に一石を投じる歴史的なモデルも投入されたのだ。クリーン・ディーゼルのE320CDIである。このクルマは、欧州からディーゼル鎖国状態にある日本へ送られてきた「黒船」なのである。

 まずはクリーン・ディーゼルのことに触れておこう。クルマ好きの方はご存じのとおり、欧州では新車販売台数のうちディーゼル車の占める割合が60%を超えたと言われている。特にフランスでは70%に達する勢いと聞く。彼の地では、いまや乗用車の主流はディーゼルなのである。思い起こせば石原東京都知事がTVカメラの前で真っ黒なススの入ったペットボトルを振って見せて、日本はディーゼル鎖国状態に突入したわけだが、その10年の間に欧州の各ブランドは生き残りをかけて最新の技術を駆使し、黒煙と震動、騒音とは無縁のクリーンで静かで、しかも速いディーゼル車を開発していたのである。

 そして2006年の夏、ついにスリー・ポインテッド・スターを掲げる「黒船」がやってきた。E320CDIである。搭載するエンジンの肝になっているのは欧州でクリーン・ディーゼルのスタンダードとなっているコモンレールシステム。もともとディーゼルエンジンにはプラグのような発火装置がないため燃焼のマネージメントが困難だったわけだが、コモンレールと呼ばれる超高圧燃料パイプと特殊なインジェクターを組み合わせることによって噴射制御と燃料粒子の微細化を可能にしたのだ。で、どうなるのかというと、排ガスをクリーンにして、燃費と出力を高められるのである。実際、E320CDI はユーロ4 規格をクリアしながら、211ps・55.1mkgという圧倒的な動力性能を誇る。

 そのドライブフィールはガソリンのE350に劣らないもので、加速のパンチ力や高速道路での静粛性も非常に高い。どちらかと言えば駿足と言えるだろう。低回転域から分厚いトルクがたっぷり詰まった息の長い加速は実に気持ちいい。つまり一般的な日本人がディーゼル車に抱く「汚い」「うるさい」「おそい」とは対極にあるクルマなのだ。しかも燃費は、認定中古車.comが約1年間にわたりテストしたところ、高速走行で15km/Lに迫ろうかという結果を出している。

 新車では800万超えだった車が、今なら走行距離の少ない車両でも400万円台で手に入る。割安、というか破格と言っていいだろう。ディーラースタッフに「自分で欲しい」と言わせるポイントである。現在のところ流通量は少なめだが、今後はデモカーも含めてタマ数は増加していくはず。興味のある方はぜひ試乗して体感してもらいたい。すごーくいいクルマなんである。

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PART 02

Mercedes-Benz
E320 CDI
AVANTGARDE

世界各地の排ガス規制は2010年を目途に一定基準に統一されていく見通しなので今後は欧州製クリーン・ディーゼルが続々と上陸を果たすだろう。高速走行の多い人にとっては、国産ハイブリッドよりE320CDIのほうがコストパフォーマンスに優れるかもしれない。

メルセデス・ベンツ
E320 CDI アバンギャルド

・全長×全幅×全高:4850×1820×1465mm
・ホイールベース:2855mm 
・車両重量:1790kg 
・エンジン形式:V 型6 気筒DOHC、2986cc 
・最高出力:211ps/3400rpm 
・最大トルク:55.1mkg/1600?2400rpm 
・変速機:7段AT 
・駆動方式:後輪駆動 
・タイヤサイズ:245/45R17