スマート・フォーツークーペ
C451(2007-2011) 徹底検証
日本ではまだまだマイナーな存在ながら、フランスやイタリアでは街を埋めつくすほどの数が走っていると聞くスマート。発売以来、世界で100万台以上が販売されたというから、ニッチカーではなくすでにコンパクトカーのメインストリーマーと言っていいかもしれない。2000年12月から上陸を開始した初代スマートはリストウォッチ・ブランドのスウォッチと当時のダイムラー・ベンツが共同作業で生み出したことはご存じだろう。そして、2007年10月には完全なメルセデス・ベンツ製となったC451型が登場している。現在、認定中古車の中心になっているのはこの2代目だ。シティコミューターの枠を超えて世界中の人々に愛されるスマートとはいったいどんなクルマなのか? 2008年12月に導入されたスマート・フォーツークーペmhd(マイクロ・ハイブリッド・ドライブ)を俎上に載せてその魅力をじっくり紐解いていこう。
01 フロントビュー
先代(C450)を継承するキープコンセプト・デザインだからひと目でスマートだとわかるフロントマスク。でも、キリッと引き締まって格段にドッシリと見えるのはヘッドライト・デザインやボディ同色になったフロントスカートの恩恵だけではない。ボディサイズが大幅に拡大されたのだ。全長2720×全幅1560×全高1540mmは、先代のベースグレードと比較すると180mm長く、45mmも広い。注目したいのは全幅だ。クルマは45mmもワイドになると見た目も運転感覚もずいぶん異なる。
02 リアビュー
先代よりスッキリ端正な雰囲気になったリア・デザイン。フロントと同様、リアスカートもボディ同色となった。この小さい「お尻」にパワーユニットを収め、さらにラゲッジルームを備えているのだからやっぱりスマートって革新的なクルマだ。ちなみに他のメルセデス・ベンツ車と同様、緊急ブレーキ時にはハザードランプが点滅する。
03 サイドビュー
安全性の象徴である屈強なシャシーがシルバーでペイントされるのは先代と同じ。ただし、サイドスカートと給油フラップはボディ同色となった。全長は先代に比べると180mmも拡大されているが、これはキャビンの快適性を向上させることが主な目的ではなくアメリカの厳しい衝突安全基準をクリアするための方策と言われている。
04 シート
肉厚でソフトな感触を持ち座り心地が抜群に良いシートは間違いなくメルセデス・ベンツ・クオリティだ。長時間のドライブも苦にならないだろう。オプションでレザーシートも用意される。
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