ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第7回/スペシャルショップ編

2021/05/20 7:47:10

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第7回

スペシャルショップ販売車/デイムラー編
 
 
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はじめに/ヤングタイマーとは?
 
ヤングタイマーは、初度登録から15〜30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。
 
そして、ネオヤングタイマーは、これからヤングタイマーになる「予備軍」のことで、7年落ちぐらいまでのクルマを含んでいます。この7年落ちというのがキモなので、ちょっと説明しますと、いま輸入車の正規ディーラーが販売している認定中古車および厳しい基準をクリアしたコンディションがいいユーズドカーの中には7年落ちで走行距離が7万km前後(いわゆる7年7万km)という車両が存在しており、ひと昔前のような状況(中古車市況)になっているのですね。当然のごとく、それらのクルマはリーズナブルなプライスで流通しているので、ビギナーにも買いやすく、趣味性が強いクルマに関してはセカンドカーになるともいえるのでした。
 
本特集では、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマー/ネオヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしていきます。
 
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「ヤングタイマー/ネオヤングタイマー」を「趣味車」もしくは「実用車」として楽しむ際の注意点について
 
初度登録から7〜30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。正規ディーラー/スペシャルショップ側の立場(視点)から申し上げると、車種によっては販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。
 
クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマー/ネオヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「旧くても楽しめる」というカーライフ&記事が成立するので、これからヤングタイマー/ネオヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。
 
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デイムラー・ダブルシックスとは?
 
パワフルかつ静粛性に優れたV型12気筒エンジンを搭載し、スムーズかつジェントルな走りとエレガントなスタイルを堪能できるダブルシックスは、英国製高級車を代表する“世界で最も美しいサルーンのひとつ”です。
 
 
独自のネコ足は、しなやかな乗り心地をもたらしつつ、実はサーキットでも好タイムをマークできるという守備範囲の広いもので、市街地はもちろん、高速道路などでの長距離移動も快適そのもの。そういった動力性能/フットワーク/エクステリア面での魅力に加え、贅の限りを尽くしたといっていい手の込んだインテリア(まさに工芸品)も特徴としています。
 
 
ダブルシックスのブランド名となっているデイムラーは、内燃機関および自動車開発のパイオニアであるドイツ人技術者、ゴットリープ・ダイムラーのエンジンを製造、販売する権利を得た英国の会社「ダイムラー・モーター・カンパニー」のことです。一時期、イギリス王室の御用達となるなど、高級自動車の生産を行っていましたが、1960年にジャガーが買収。その後はジャガーが上級モデルにデイムラーの名を付け、お馴染みのフルーテッドグリルとホイールの中央に輝く“D”のロゴを踏襲して、バッジエンジニアリングにてダブルシックスなどをリリースしました。
 
 
ジャガーのバッジエンジニアリングということで、当然、ジャガー側の12気筒モデルが存在しているわけですが、そのあたりのことについても記しておきます。1972年にジャガーXJシリーズに排気量5343ccのV型12気筒エンジンを搭載した「XJ12」が追加設定された際に、同時に登場したデイムラー版には1926年デビューした12気筒エンジン搭載車と同じ「ダブルシックス」の名が与えられました。
 
 
ダブルシックスは、1973年に安全対策を目的とした改良とフェイスリフトが実施され、双子車であるジャガーXJ12と共にシリーズIIとなり、1979年にシリーズIIIへと発展。ルーフのラインが高められ、後席のヘッドルーム不足が改善されました。
 
 
ブレスの販売車は1991年式なので、クルマ好きの間で親しみを込めて“シリーズIIIボディ”と呼ばれることもあるダブルシックスの中では高年式車です。クラシックな雰囲気満点のダブルシックス・シリーズIIIは1979〜1993年まで同じスタイルのまま生産され、ジャガーXJ40ボディのデイムラー・マジェスティックV12が登場したことで引退したので、最終型に近いモデルであるということもできます。
 
 
もともとの車両本体価格が高価だったこともあり、トラブルの種類によっては修理費が高い場合があります。そのため、大きなトラブルに発展する前に、常に定期メンテナンスおよび低コストでの予防整備を実施しておくことをオススメします。ユーズドカーのプライスが値上がりする前にゲットしておくべきクルマの最右翼だといえるので、この機会に英国製高級車のオーナーになってみてはいかがでしょうか。
 
 
■デイムラー・ダブルシックス
 
 税込車両本体価格:258万円(現車はSOLD OUT)
 
 年式:1991年
 
 ボディカラー:オイスターメタリック
 
 内装カラー:ベージュ(本革)
 
 車検:2年付(リ済別)
 
 走行距離:5.4万km
 
 修復歴:なし
 
 特記事項:D車、左H、AT、フル装備、ABS、社外CD、ヘッドライトワイパー、純正AW、純正工具、内外装美車、機関良好
 
■販売店舗
 
オートモービルアシスト・ブレス
 
住所:〒190-1214 東京都西多摩郡瑞穂町むさし野3-1-18 
 
TEL:042-539-2268
 
営業時間:(平日)9:30〜19:00/(日曜・祝祭日)9:30〜18:00
 
定休日:月曜日・第2火曜日
 
HP:http://www.blesscar.jp
 
文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典