認定中古車.comには読者から多くの質問が寄せられます。燃費や装備、また相場のことまでその内容は様々ですが、最近多くなっているのが各ブランドの認定中古車システムに関すること。3年ほど前からシステムの内容を見直してより充実させるブランドが相次いでいるからでしょう。そんななか、最先端のシステムを導入しているのはやっぱりBMW。1987年、他ブランドに先駆けて認定中古車制度をスタートさせたBMWはいまでもベンチマークになっているわけです。そこで、同社の認定中古車システムについての代表的な質問にこの場を借りて答えていくことにしました。知れば知るほどトクする制度ですから物件を検索する前に必ずチェックしておきましょう。


 

BMW Premium SelectionとBMW Approved Carの違いを教えてください。

 

これが最も多い質問です。大まかに言って対象車両の規定と保証内容に違いがあるとお考えください。BMW Premium Selectionの対象車両は初度登録から5年未満(走行6万km未満)、そして2年間走行距離無制限の保証が付与されます。対するBMW Approved Carは初度登録から8年未満(走行10万km未満)の車両が対象で、保証は1年間(走行2万km以内)となります。ただし、納車整備に差が付けられることはありません。


 

同じような年式/走行距離の物件でもBMW Premium Selectionと
BMW Approved Carがあるのはどうしてなのですか?

 

どちらで販売するかはインポーターが決めるのではなく、ディーラーが判断するシステムになっています。で、基本的に車両価格はBMW Premium Selectionが高くなる傾向にありますから、価格を落とした目玉商品として販売する場合にはBMW Approved Carとするディーラーが多いわけです。コンディションの差は僅かなもの、というかほとんど変わらないとお考えください。つまり価格の差は保証期間の差と言ってもいいでしょう。このようにユーザーが自由に選べるのがBMW認定中古車制度のポイントなのです。


 

BMW Used Carも認定中古車なのですか?

 

登場して間もない新しいカテゴリーですが、もちろん認定中古車です。対象となる車両には初度登録や走行距離の制限はありません。また、保証期間は6カ月(走行5000km以内)となります。認定中古車.comが各ディーラーに調査をしたところ、「自社でメインテナンスを行ってきたワンオーナー車の下取りがあればE30やE38でも販売を検討する」と答える担当者が多数を占めました。実際、「いまZ3を出していますよ」というディーラーもありました。つまり、古いモデルにも正規ディーラーの信頼と安心が付いてくる、これがBMW Used Carなのです。究極の認定中古車と言えるのかもしれません。特にクルマ好きの方は今後の動きに注目しましょう。


 

BMWディーラーのスタッフが「当社の認定中古車は基本的に自社の下取り車が
素材になっています」と言っていたのですがホントですか?

 

7-8年前までは買い取りなどで人気モデルの品揃えを強化するディーラーもありましたが、最近は自社でメインテナンスを行っていた車両に限定する店舗が多いようです。ディーラーのスタッフが「基本的に」と付け加えたのは、ニーズがあれば他のBMWディーラーから仕入れてくることもありますし、インポーターの社有車を販売するケースも少なくないからでしょう。どちらにしてもBMWの認定中古車はBMWグループ内で流通システムが確立されていますので、いつ・どこが・どんなメインテナンスを行ったかがはっきりしているわけです。つまり物件に「偽りがない」。これが「信頼と安心」の源泉となります。


 

下取り車の評価は誰がどのように行うのですか? 自社管理物件を自社のスタッフが
評価すると情が入って点数が甘くなるかもしれませんよね。

 

おっしゃるとおりだと思います。ただし、認定中古車は「信頼と安心」が命、そのあたりを厳しく律する必要がありますので、BMWでは第三者車両品質評価機関の検査をBMWディーラーに順次展開を進めています。つまり、利害関係のない検査のプロが客観的に評価を行うわけです。検査専門機関として知られているAISの専門検査員によって300項目以上にも及ぶ車両状態のチェックを行うことが義務づけられているのです。認定中古車には1台1台にAISの「車両品質評価書」が付いています。ディーラーに足を運んだらぜひご覧ください。