神奈川県を中心に複数拠点を持つBMW正規販売店「株式会社モトーレン東名横浜」の一店舗「BMW Premium Selection町田鶴川」で見つけたのは、初年度登録が2008年12月のM3セダンM DCTである。ボディ形態のほか、アルピンホワイトの外装色、M Driveパッケージやガラスサンルーフなど、昨今もっとも人気の高い仕様だ。まもなく最初の車検を迎え、走行距離は2万kmを超えたばかり。こうした状態で価格は829万円だった。2011年式の新車価格は1031万円であり、そこからオプションや諸費用を加味すると、乗り出し価格は1100万円近いと思われる。ゆえに対新車比で見たら250万円以上のアドバンテージがある。先述したプレミアム・セレクションの保証内容によって安心感は新車と遜色ないし、内外装の状態も極上といえるものだった。

 全国的に見ると、こうした2008年式あたりの個体が、ようやくこのように800万円台の価格帯に入ってきたようだ。これが09、10年式になるといまだ900万円を超える個体も珍しくなく、「それならば新車を」と思ってしまうところがある。また、人気色を外せばもっと価格は下がるそうで、事実、モトーレン東名横浜ネットワークの中には、この個体とほぼ同仕様、同程度ながらシルバー・ストーン・というメタリック系というだけで、約50万円も安い個体が見受けられた。もちろん色の好みは人それぞれ。メタリック系もM3には良く似合うので、好みに合致すれば非常にお買い得だと思う。

 さらにプレミアム・セレクションを始めとした認定中古車の場合、新車と違って即納できるメリットもある。BMWの場合、新車で本国オーダーをかけたら3、4ヶ月待つことは珍しくないだけに、中古車ならではの迅速性は嬉しいところ。趣味だけの一台を手にするのは憚られたとしても、BMW M3なら趣味性と実用性の両方を満たしてくれる。こんな選択肢に興味を抱いたら、ぜひプレミアム・セレクションの動きをチェックしてみたい。

TEXT:中三川大地

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新世代M3の真骨頂である4.0・V8ユニット。8300rpmで420psを発生させる高回転型でありながら、扱いやすさも特筆もの。エンジンの鼓動は実にスポーツライクで、かつての直6フリークもこれには脱帽という声が絶えない。

昨今、とりわけ引き合いの強い2ペダルMT「M DCTドライブロジック」。Dレンジに放り込んでおけばイージードライブが可能。街中を流している分には2000rpmほどでシフトアップを繰り返して7速を使い切る。とても賢いのだ。

いかにもBMWらしいリムデザインを持つ18インチホイール。その奥に潜む足回りやブレーキもM3専用に強化される。一例を上げると時速100km/h→0km/hという停止にかかる時間はわずか2.6秒。距離にしてたった35m以内という。

BMW M3 セダン
M DCT

2008年式 検2011年12月
走行距離21,000km
アルピンホワイト
829万円

Tomei-Yokohama BMW
BMW Premium Selection
町田鶴川

東京都町田市野津田町 2518
Tel.042-736-0297

 

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