走り出す前から驚きの連続で、クルマ好きの皆さんは「もうジャガーは手の届かない未来に行ってしまったのか」と思うかもしれない。でも、走り出せばそんな心配も吹き飛んでいくだろう。エクステリアやインテリアの世界観は刷新されているものの、走りの世界観はジャガー製スポーツサルーンの伝統を継承しているのだ。まるでコンパクトなスポーツカーに乗っているような軽快なハンドリング、淀みなくシャープに、そしてドラマチックに吹けあがるV6／V8ユニット、路面の不整を力ずくで押さえ込みながら徹頭徹尾フラットな姿勢を崩さない強靱で引き締まった乗り心地、そこには他のクルマでは味わえないジャガーらしい硬派な世界が広がっている。

　XFのラインナップは、新開発の3リッターV6エンジン（243ps）にノーマルと豪華装備版、新開発の5リッターV8（385ps）にも装備の違いによる2種、そしてスーパーチャージャー付き5リッターV8（510ps）を積むXFRの5本立て。で、認定中古車.comがお勧めしたいのは、軽快感に溢れ、街中でも扱いやすい3リッターV6を搭載する3.0系である。デモカーの流通が本格化していて、3.0ラグジュアリーなら400万円台前半のプライスタグを付けるタマも出はじめているのだ。ジャガー最新のスポーツサルーンが450万円の予算で手に入れられるのだから見逃す手はないだろう。

　ジャガーXFは隣にマイバッハやロールス・ロイスが並んだところで貫禄負けしないだけの存在感を持つクルマだ。だから、運転マナーとファッションには少しばかり気を遣ったほうがいいかもしれない。ビシッとした走りにドライバーもビシッと応える。それがジャガーなのだ。