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“いつかはポルシェ”から
“いきなりポルシェ”へ

 時代と共に高出力高性能化が進み、ついでに高価格化も進行する911系に対して、ポルシェの用意した回答がボクスター/ケイマンである。だが、これらを911の廉価版といって切り捨てるのは早計だ。メカニズムの多くは911ゆずりのうえ、低重心の水平対向6気筒をコクピットと後輪の間に収めたミドシップレイアウトはボクスター/ケイマンならではの個性である。他社製ライバルと比べても秀でた性能を持つ第一級品のスポーツカーだ。

 昨年発売された旗艦モデルのボクスター・スパイダーであっても新車価格1000万円を割ることを考えるとバーゲンプライスというほかない。911ならもっともベーシックなカレラでも1192万円(2010年式)なのだ。もっとも手軽にポルシェの世界を味わう格好のモデルと言って差し支えない。

 さて、新車価格を受けて中古車市場もボクスター/ケイマンは魅力イッパイだ。ボクスターが登場したのは1996年だからもう14年が経つが、認定中古車の中心にあるのは2004年以降の現行型だ。2005年に導入された後発のケイマンと合わせて、この5、6年の間に流通した個体が主に認定中古車市場に並ぶ。認定中古車の範疇にあっても300万円台から選べる敷居の低い個体があれば、新車に近い高年式低走行モデルも存在する。「いつかはポルシェ」から「いきなりポルシェ」へ。911を夢見ながらその中古車価格に躊躇する人は、ケイマン/ボクスターまで視野を拡げると、また新しい選択肢が増えるはず。そう思えるだけの魅力がボクスター/ケイマンには凝縮されている。

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