911に追いつき追い越す“S”を狙ってみたい
ボクスター/ケイマンは911と同じく、ベースに対してよりスポーツ色を高めた“S”モデルが設定されている。新型のケイマンSを上げると、直噴化されたパワーユニットは3.4Lで最高出力320ps。なんと996カレラの初期型をすでに超越している。先進的なPDKなど注目すべき部分は他にも多々ある。
ポルシェセンター神戸 認定中古車センターで見つけたこのケイマンSは、2007年式だから、まだ直噴ユニットやPDKが設定される前のモデルだ。996カレラとほぼ同スペックの295psを発生させる3.4Lユニットに、5速ティプトロニックを組み合わせている。スポーツドライブから普段使いまで、全方位に使えるスポーツクーペだ。
定番のアークティックシルバーメタリックにブラック内装という組み合わせで、ブレンボ製キャリパー&大型ローター、18インチホイール、フロントリップスポイラーなど機能パーツを含めた豊富なオプション装備が付いていて、これで409.5万円という価格は確かに魅力的だ。走行距離4万km強というのは年式相応だが、ポルシェの強靱なエンジンにしてみればまだまだこれからが美味しい時期だと思える。このように抜群のコンディションを維持しながら、ある程度の距離を刻んだ個体のほうが安心できるところもある。
また、このケイマンSはティプトロだが、中古車市場ではMTモデルを見かけることが多い。911はその価格帯ゆえ購買年齢層が高いこと、またMTを欲する人は一気にGT3などのスペシャルモデルに手を出すことなどから、今やカレラ系は8割以上が2ペダルになっている。だが、幅広い年齢層を許容するケイマンは、まだMTを欲する人が多く存在し、それが中古車市場に反映されている。絶対数としては2ペダルが多いものの、MTのポルシェを欲する人は、空冷まで先祖返りする前に、一度ケイマンをチェックしてみて欲しい。
|