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Q:過走行カイエンってどーなの?

物件はアラフォー(4万km近辺)が多く、5万kmオーバーもザラにある。いくら認定中古車といっても、走行距離が多いのは不安なんですが。



A:数字だけでは過走行とは呼べません。むしろ適正距離だからこそ安心!

 間違いなくこの10年、世のSUV界に激震を奮わせつつ定着した存在といえばカイエンである。初代は前後期あわせて爆発的ヒットを記録し、2010年から販売が開始された2代目もまた好調のようだ。都心部では老若男女問わずカイエンを転がすライフスタイルを頻繁に見かける。
 そうしたスタイルに憧れて、あるいは“ポルシェの世界”を味わってみたくて、「いつかはカイエン」という人に朗報である。昨今、着々と先代型の認定中古車が増えてきた。検索サイトを覗くと、70台近い物件がずらりと並んでいる。その中心にあるのは先代の中でも顔つきがシャープになった後期型だ。新型への代替えが落ち着いて中古車物件が増加し、それに比例して相場も実に買いやすくなった。とりわけ増加が顕著なのは約3〜5年落ち、距離にして3〜4万km程度。中には5万kmオーバーも珍しくない。
 だが、ポルシェという括りで見ると、あるいはプレミアムなグランツーリスモとして考えて、こうした物件を一方的に「これは、過走行だ」と決めつける向きがある。確かに911を中心とするポルシェ製スポーツカーの認定中古車は、同年式でもさらに距離の少ない物件が多いのは事実だ。
 だが、カイエンは立派な実用車である。スポーツカーなら非日常のツールとして休日にしか引っ張り出さないが、カイエンは常に「仕事だ、買い物だ、送り迎えだ」と大活躍している。こうした距離数の物件が顕著に出現しているという事実は、むしろ世のユーザーの多くが「カイエンを乗用車として適正に使ってきた」証拠であり、カイエンが実用車として秀でていたことの証明でもある。年間1万km程度なら、中古車としてはいたって普通のもの。距離を見るだけで過走行だと決めつけるのは早計である。
 ポルシェの場合、認定中古車になりえる基準が「初年度登録から9年、距離にして20万km以内の、車歴の明らかな無事故、無改造車」と、すこぶる範囲が広い。それだけポルシェAGが、自社製品の信頼耐久性や品質に自信のあることの現れである。実際に、ボディやエンジンなど主要骨格にとって数万kmの距離など些細なもの、という強靱さを持つ。後のセンテンスで述べる消耗品との向き合い方さえ間違えなければ、末永く安心して付き合える“強さ”がカイエンには宿る。取材に訪れたポルシェセンター名古屋には、10万kmを軽く超えたカイエンの現ユーザーが多数存在し、また10万km超えを認定中古車として販売したことも少なからずあるという。

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認定中古車を検索すると3〜5年落ち、走行距離も4万km以上の個体を多く見かける。それらは一見過走行のようだが、実際は前のユーザーが適正に使ってきた証。実用車としては程よい距離であり、中でも程度の良い個体ばかりが集う認定中古車ならば安心だ。

 

新車ならば高くて手の届かないターボなどのフラッグシップも、数年落ちの認定中古車ならば敷居が低く、一気に現実的な選択肢となる。911などのスポーツカー勢よりも値落ち幅が高いのがカイエンの特徴だ。数年で新車の半額以下という例が決して珍しくない。