2006年9月、Eクラスは全ラインナップの内外装デザインを変更するマイナーチェンジを実施した。フロントグリルとフロントスポイラーの立体的な造形を強めるとともに、ターンシグナル部に3本のフィンをデザインしたのがスタイリングの特徴。また、テールランプやドアミラーの形状にも手が入っている。さらに、E500から進化した5.5リッターV8DOHCのE550やE350、E300にはAMGのボディパーツを装着したアバンギャルドSも設定した。
そして忘れてはならないのはマイナーチェンジに合わせクリーン・ディーゼルのE320CDIアバンギャルドがリリースされたこと。搭載される新開発の3リッターV6ターボCDIユニットは、欧州ではディーゼルエンジンのスタンダードとなっているコモンレール・ダイレクト・インジェクションを採用。211ps・55.1mkgのパワーとトルクを叩き出してみせる。とにかくE550に勝るとも劣らない動力性能はディーゼル乗用車の常識を打ち破るもので、速い!と感じる人が多いはずだ。まず加速力に不満の声を漏らす人はいないだろう。もちろん、NOx・PM法など日本の排出ガス規制もクリアするクリーンさもポイント。
2007年にはエレガンス仕様となるE320CDIリミテッドを限定販売。また、2.5リッターV6DOHCを搭載するE250も追加設定した。そして2009年5月、W211はモデルライフを終えて後継のW212にバトンを渡している。
認定中古車で最も探しやすいモデルは新車の登録台数が圧倒的に多かったE350アバンギャルド、次いでE300だろう。逆にV8のE550アバンギャルドSや約2年間しか存在しなかったE250は稀少で、全国のディーラーを対象に検索しても時期によっては1台も見つからないことさえある。
サーティファイドカーの中心になっているE350アバンギャルドは400万円台から探せるもようで、AMG仕様のSは500万円付近からが目安になる。そして注目のE320CDIアバンギャルドだが、こちらも400万円台のタマが出始めたから狙ってみるのもおもしろい。
W211後期型の認定中古車は人気が高く、W212がリリースされた後も流通量はなかなか増えない状況が続いているようだ。時間をかけて根気強く探したほうがいいだろう。 |