ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第13回/スペシャルショップ編

2021/08/17 8:43:49

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第13回

スペシャルショップ販売車/ポルシェ編
 
 
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はじめに/ヤングタイマーとは?
 
ヤングタイマーは、初度登録から15〜30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。
 
そして、ネオヤングタイマーは、これからヤングタイマーになる「予備軍」のことで、7年落ちぐらいまでのクルマを含んでいます。この7年落ちというのがキモなので、ちょっと説明しますと、いま輸入車の正規ディーラーが販売している認定中古車および厳しい基準をクリアしたコンディションがいいユーズドカーの中には7年落ちで走行距離が7万km前後(いわゆる7年7万km)という車両が存在しており、ひと昔前のような状況(中古車市況)になっているのですね。当然のごとく、それらのクルマはリーズナブルなプライスで流通しているので、ビギナーにも買いやすく、趣味性が強いクルマに関してはセカンドカーになるともいえるのでした。
 
本特集では、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマー/ネオヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしていきます。
 
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「ヤングタイマー/ネオヤングタイマー」を「趣味車」もしくは「実用車」として楽しむ際の注意点について
 
初度登録から7〜30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。正規ディーラー/スペシャルショップ側の立場(視点)から申し上げると、車種によっては販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。
 
クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマー/ネオヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「旧くても楽しめる」というカーライフ&記事が成立するので、これからヤングタイマー/ネオヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。
 
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ポルシェ ケイマンS(初代)とは?
 
ボクスターのクーペ版であるケイマンは、987型と呼ばれる初代が2005年に登場しました。簡単に説明すると、2シーターオープンスポーツカーであるボクスターのソフトトップをフィクストヘッドに替えたクルマで、まず、排気量3.4リッターのフラット6エンジンを積むケイマンSが登場。2006年に排気量2.7リッターの水平対向6気筒エンジンを搭載するベースグレードのケイマンが追加設定されました。
 
 
フロント周りのデザイン、コックピットの雰囲気や細部の意匠、ミッドシップレイアウトを採用したメカニズムなどをボクスターから受け継いでいましたが、リア周りのエクステリアは新しくデザインされたもので、同じポルシェファミリーにおいてクーペの兄貴分となる911シリーズとは明らかに異なるプロポーションを楽しめます。
 
ちなみに、ケイマンSのエアロダイナミクスはCd値が0.29で、これは2.7リッターエンジンを積んでいるボクスターと同じ数値。揚力係数は、フロントが0.07、リアが0.05です。リアスポイラーは、ボクスターや911のモノと同様に120km/hになると立ち上がり、80km/hまで速度が落ちると再格納されるという可動デバイスを備えています。
 
 
また、大型のテールゲートの寸法は116×90cmで、シートの後方にあるラゲッジスペースの容量は最大で260リッターです。フロントトランクの容量は150リッターなので、2シータースポーツカーとしては望外のユーティリティを備えています。
 
 
ケイマンはクーペボディとなったことで、ボクスターよりも全体的にスポーティな印象になっていますが、まず、コックピットが2シータースポーツカーならではのタイト感に溢れており、シートに座った瞬間から気分が高揚します。そして、エンジンを始動し、走り始めてみると、ボディ剛性の高さ、駆動系の硬質感などを実感でき、ケイマンが走ることを第一に考えて造られたクルマであることをすぐさま理解できます。
 
 
ミッドシップレイアウトの2シータースポーツカーなので、説明するまでもなくワインディングロードは得意なフィールドで、正確でクイックなステアリングホイールと確かなストッピングパワーを備えているブレーキを操作し、狙ったラインをトレースしながら、痛快な走りを堪能することができます。
 
剛性が高いボディと絶妙なサスペンションセッティングの恩恵で乗り心地もいいので、週末に鋭いフットワークを楽しみ、ウイークデーに日常での使い勝手のよさを享受するといいでしょう。
 
■ポルシェ ケイマンS
 
 車両本体価格:258万円
 
 年式:2007年
 
 ボディカラー:シルバーメタリック
 
 内装カラー:ブラック/グレー
 
 車検:なし
 
 走行距離:6万4000km
 修復歴:なし
 
 特記事項:MY2008、内外装美車、F&Rバンパースポイラー、左ハンドル、ティプトロニックS、レッドキャリパー、フォグランプベゼル黒塗装、ルーフライニング垂れなし、ACパネルスイッチ綺麗、HDDナビ、バックカメラ、取説/記録簿あり。
 
 
■販売店舗
 
Figo paso do Ble(フィーゴ・パソ・ド・ブレ)
 
住所:埼玉県上尾市本町3-8-12
 
TEL:048-772-8549
 
営業時間:10:30〜20:00
 
定休日:水曜日
 
https://figo.ne.jp/
 
文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典